本能寺にて



−本能寺にて−



「ふははは 光秀め、やりよるわ!


うぬにこの首はやぬぞ。火を放て!

光秀にこの信長の首けしてとらすな!!


思えば四十と七年、退屈はしなかった。

くくくっ笑いが止まらんわ…

バカどものおかげでな…


そうだ親兄弟の愛を知らぬ儂に、誠の家族ができたのだ

儂は人を信じない、しかし信じたいとおもってはいた。

うぬらは儂を信じついてきてくれた。

儂もうぬらを信じざるをえなかった。

…信頼というものはこんなにも心地よきものだったのか…


…ふっ!光秀!お前は儂を叱りにきたのであろう?家族に叱られるのならば…是非に及ばず…


お前の生命をとした覚悟、この信長、正面から受け入れよう。


…サル!…利家!…勝家!…成政!そして光秀!

うぬらが描く日の本の未来、この儂にみせてみよ!!

儂を超えてみせよ!


うぬらと共に駆け抜けた我が生涯…

ふっ…なかなかに楽しめたぞ。礼を…いう…」



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