−別れ−
A「ふふっ…そのような顔をするでない…〇〇よ。私の覚悟はとうに決まっておるのだ。
…城の奴らが私の隊の失策を長(おさ)のせいにし、首を差し出せと言うてきておる。…だが!そのような馬鹿馬鹿しい条件をのむわけにはいかぬ!
我ら忍は長(おさ)の駒…代わりはいくらでもおる…ならば隊の頭(かしら)である私の首で事を収めるのが筋であろう?許せ〇〇…私は一族の枷となりとうないのだ…
…其方(そなた)には面倒をかける…重荷を背負わせてしまって、まこと申し訳なく思うておる。
頼む!私の分まで生き抜くと此処で誓ってくれぬか?…其方には小言(こごと)ばかり。それ故私のことを嫌っておったかもしれんが、私は其方の事を…大切に思っておったのじゃ…
ふふ…話はこれまで。…躊躇してはならぬぞ…私の最期…其方の刃で楽にしてはくれぬか…?」
B「やはり酷いお方でございますね。姉(兄)上は…
自らの命の灯火を吹き消す役目を私(わたくし)に押しつけておいて、迷うなとおっしゃる…
姉(兄)上の魂が迷うことなく極楽へ向かうのならば、私は鬼となりましょう。
輪廻転生(りんねてんしょう)の彼方(かなた)、また巡り会う日を心よりお待ちしながらこの刃を差し出すことといたします。
…姉(兄)上…ご存知なかったのですか?私(わたくし)も姉(兄)上を…心からお慕いしておりましたよ。」
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